ホラーか、ホラーでないのか

私はホラーが好きで、よくホラー動画を視聴しているのですが、周りの人の多くがホラーがダメなのでこちらでちまちま書いていきたいと思います。

今回紹介するのは「Local 58」です。これは果たしてホラーと言えるのか。見たら怖いのは確かなんですけど、まあホラーだ。そうだな。Wikipediaにもホラーって書いてあったし。

YouTubeのチャンネルで、過去の放送事故……に見せかけたホラー動画を多数投稿されています。有名なのが「Contingency」という作品。ちょっと内容的にここで話しにくいのですが、まあ見てください。内容はあくまでもフィクションです。

Contingency:LOCAL58TV - Contingency - YouTube

こんな感じで、「放送事故」を装ったホラー動画です。

もう一つ有名な例は「You Are On The Fastest Available Route」という作品。これはドライブレコーダー的なやつの映像を誤って映してしまうのですが、その車が段々おかしなところに誘導されて行き……という内容です。
雰囲気からして一番怖いです。

You Are On The Fastest Available Route:LOCAL58TV - You Are On The Fastest Available Route - YouTube

今回このチャンネルについて取り上げた理由は、「Skywatching」という動画です。これは、月を観察しているとだんだんくるっていくみたいな内容なのですが、関連動画を見てみても、月に関するホラー動画というのがいろいろあります。「月の恐怖」というのがある文化圏なんでしょうか。ちゃんと調べてみても面白いかもしれないですね。
Local 58にも、同様に月の恐怖を取り上げた「Weather Service」という動画があります。

Skywatching:LOCAL58TV - Skywatching - YouTube

Weather Service:LOCAL58TV - Weather Service - YouTube

海外のホラー動画はたまに見るのですが、こういう緊張感のある動画はなかなか見つけられません。良い動画を見つけられたなと思います。

ちなみに、最初に紹介した「Contingency」には日本語版が存在し、「日本国尊厳維持局」と言います。一気に胡散臭くなりましたね。まあ内容も内容なのでリンクも張らないでおきますが、見たい人は見てみてください。有名なので知っている人もいるかも。

今回はホラー回でした。

読んでいただきありがとうございました。

【推し活】きっと夢の中ね

もうすぐ引っ越しということで、散歩しながら感傷に浸っていたわけですが、そのきっかけははるまきごはんさんの「きっと夢の中ね」という曲でした。
折角の機会なので、はるまきごはんさんについて書こうと思います。

きっと夢の中ね:きっと夢の中ね - YouTube

はるまきごはんさんの曲について一言で書くと「やさしい」となります。曲調や歌詞、そしてボーカロイドの声質が聴いていて安心でき、落ち着きます。

私がはるまきごはんさんに出会ったきっかけは、Marine Grayという「アルカロイドに溺れる」に収録されていた曲です。

Marine Gray:Marine Grey - YouTube

これもやさしいサウンドで、ただ少し暗い感じがします。「アルカロイドに溺れる」に収録されている曲はどこか暗いものが主なので、ちょうどその雰囲気とも合っていました。

はるまきごはんさんの初期の曲のモチーフは「夢」そして「夏」です。幻想的で、どことなくさわやかな感じがします。

この後はるまきごはんさんをがっつり聴くようになったのは、「ドリームレス・ドリームス」のアコースティックバージョンがあったからで、これもまた落ち着いた、心にしみる曲だと思いました。

ドリームレス・ドリームス:ドリームレス・ドリームス(アコースティックアレンジ) / はるまきごはん feat.初音ミク - YouTube

そしてアルバム「ネオドリームトラベラー」を買いました。先ほどの「ドリームレス・ドリームス」や「メルティランドナイトメア」、私がはまった「八月のレイニー」、「コバルトメモリーズ」が収録されており、さらに特典としてこれも当時はまっていたぬゆりさんのアレンジCDがついてくるという超豪華版でした。

八月のレイニー:八月のレイニー - August Rainy / はるまきごはん feat.初音ミク - YouTube
コバルトメモリーコバルトメモリーズ / はるまきごはん feat.初音ミク アニメMV - YouTube

アルバム発売後、はるまきごはんさんは「スタジオごはん」を立ち上げ、より凝ったMVとともに、物語調の曲群を投稿していきます。そして昨年には、アルバム「ふたりの」をリリースします。
「ふたりの」はCD2枚構成で、一方にはボカロバージョン、もう片方にはセルフカバーバージョンが収録されており、セルフカバーの方もさわやかでよい声です。あと収録曲が微妙に違います。

「ふたりの」収録曲はより温かみが増し、前アルバムの時もそうでしたが買ってよかったなと思いました。割と「買ってよかったな」と心から思えるCDは少ないので、はるまきごはんさんはすごいと思う次第です。
ちなみに収録曲は雪ミクのテーマソングとなった「ぽかぽかの星」や歌い手のSouさんに提供した楽曲「22世紀の僕らは」、同じく歌い手のウォルピスカーターさんに提供した「1%」などが収録されています。

折角なので5曲ぐらい好きな曲紹介を。

フォトンブルー
初期の曲です。滅茶苦茶すっきりしています。
この曲調で「夏はきっと切なくて」みたいな歌詞を載せられると本当に切ない。やさしくて、でも切なくて、でもすっきり聞けるという名曲だと思います。

原曲:フォトンブルー - Photon Blue / はるまきごはん feat.初音ミク - YouTube

②22世紀の僕らは
「ふたりの」に収録されているSouさんへの提供曲。Souさんの「爽快に」の声ははるまきごはんさんの声にあっているのですが、こういう開放感のある曲にガッと歌われるといいですよね。

原曲:22世紀の僕らは (VOCALOID Version) (2020Remaster) - YouTube

Souさんver.【爽快に】22世紀の僕らは 歌ってみた ver.Sou - YouTube

③フロムヴォイジャー
この曲は実際聞いたり聴かなかったりする、ただ今日は特に沁みました。「僕たち人間は振り向いたことそれ自体に意味があると思う」っていう歌詞がいいですね。歌詞的には割とシリアスなのですが歌が穏やかな感じなのでゆったり聴けます。

原曲:フロムヴォイジャー - YouTube

④リリ
イントロでうわーっ!!てなりました。マジで。「ふたりの」収録曲ですがどちらかというと初期のテイストがすごい。でも進化している感があるしほんまにかっこいいし語彙力がもう

原曲:リリ (VOCALOID Version) - YouTube

⑤夜魔
はるまきごはんさんマジック。歌詞にメロディーに、「ふたりの」のやさしさ詰め合わせって感じです。これを聴いて「ふたりの」を買ってよかったと思いました。

ボカロ:夜魔 (VOCALOID Version) - YouTube

セルフカバー:夜魔 (はるまきごはん Vocal Version) - YouTube

ボカロ好きの人は是非聞いてみてください。本人の歌もうまいので、そうでない方もぜひ。

読んでいただきありがとうございました。

【推し活】コンピ/オムニバスはいいぞ

今回は推し活回です。

みなさんは「コンピレーションアルバム」というものをご存じでしょうか。私もあんまり知らなかったので、調べてみました。
手元のWeblioさんによると、
Compilation:編集、編集物
Omnibus:大選集、乗合自動車など
という意味らしいです。まあざっくりいうと、コンピは「一定のテーマに沿って集めたもの」、オムニバスは「いろいろ」って感じみたいですね。
 参考:「コンピレーション」の意味とは?オムニバスとの違いも解説 | TRANS.Biz (trans-suite.jp)

私は様々なCDを持っていますが、その中にもコンピやオムニバスに該当するものが多々あります。今回はそれについてご紹介します。

①Thank you ROCK BANDS! /UNISON SQUARE GARDEN
地味にこのブログでちゃんとJ-POPの話をするのは初めてですね。私はボカロ以外にもSEKAI NO OWARIUNISON SQUARE GARDEN(以下ユニゾン)が好きでよく聞いています。

このアルバムは、ユニゾンの15周年記念として制作されたアルバムで、「トリビュート」、すなわちそのバンドにかかわりのある人がカバーする、という形のアルバムになっています。
個人的にはクリープハイプさんの「さよなら第九惑星」が好きです。J-POPではトリビュートが割と出ていて、井上陽水さんのものなんかがおすすめです。私はまだ持ってないんですが。

XFD:「Thank you, ROCK BANDS! 〜UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album〜」クロスフェード - YouTube

アルカロイドに溺れる
私がこのアルバムを買った理由はまあ多くの人がわかるでしょう。つまりそういうことです。

このアルバムにははるまきごはんさん、TaKU.Kさん、稲葉曇さんなど今でもよく聴いているボカロPさんが参加されています。この方々に初めて出会ったのがこのアルバムです。
このように、「今まで聞いていなかった人に出会える」というのがオムニバスの良い点であったりします。ボカロPさん同士は割と仲が良く、こういうオムニバスは多々発売されています。

ちなみにこの盤はあまり見かけません。私も東京で偶然見つけて買ったのですが、とても良い買い物をしたなと思っています。

XFD:【C92】アルカロイドに溺れる【Trailer】 - YouTube

③ドンツーミュージック3・4
「四つ打ち」「ロック」をテーマにしたコンピレーションアルバムです。ツミキさんがまだCDをだしていなかったころ(2021年2月にやっと1stアルバム「SAKKAC CRAFT」が発売されます)の作品で、ツミキさんの音源欲しさと、カラスヤサボウさんの曲のカッコよさに惹かれて買いました。

過去のドンツーミュージックではナユタン星人さんの「太陽系デスコ」やはるまきごはんさんの「メルティランドナイトメア」などが収録されていました。

3はツミキさんの「ニビイロドロウレ」やはるふりさんの「Imp」4には1~3の参加者に煮ル果実さんを加えた豪華メンバーで、煮ル果実さんの「ハイネとクライネ」、ツミキさんの「ヒウマノイドズヒウマニズム」など名曲がそろっています。

XFD
「3」ドンツーミュージック3〈ヨツウチ ロック コンピレーション〉XFD【C95】 - YouTube

「4」ドンツーミュージック4〈ヨツウチ ロック コンピレーション〉XFD【C97】 - YouTube

④観測γ /花譜
先日紹介した花譜さんのオリジナルアルバム「観測」を下敷きに、様々なボカロPさんがリアレンジしたアルバムです。サウンドの違いが楽しめます。

私はツミキさんの「過去を喰らう」アレンジや傘村トータさんの「雛鳥」アレンジを買いました。神椿スタジオというレーベルに所属していながら、その壁を越えたアレンジ集というのはなかなかお目にかかれるものではありません。

Trailer:花譜 #41「観測γ」【Short Trailer】 - YouTube

⑤ベノマ /かいりきベア
かいりきベアさんの「ENCORE ALBAM」として発売されたリアレンジ集です。アレンジャーには「背景ドッペルゲンガー」「六兆年と一夜物語」のkemuさん、ピアニストで「アマツキツネ」なども発表されているまらしぃさん、「ECHO」で有名なCrusherさんなど錚々たるメンバーがそろっています。

さて今回のブログのメインディッシュがこちらです。このアルバムのすごいところは
①良い原曲があり
②豪華なアレンジャーがそろっていて
③それぞれが自分のカラーを出している
というところです。

かいりきベアさんは「ベノム」で有名なボカロPさんですが、それ以外にもさまざまな名曲を出しています。

アレンジャーについては先述した通り、さらに個人的にはツミキさん、煮ル果実さん、大沼パセリさん、はるまきごはんさん、稲葉曇さんあたりが参加されているのがポイント高いです。

そしてそのアレンジャーが自分のカラーを出しつつアレンジされた様は、圧巻というほかありません。個人的に好きなのはまらしぃさんの「アルカリレットウセイ」、稲葉曇さんの「失敗作少女」、ツミキさんの「イナイイナイ依存症」あたりです。

さらに言えば、オリジナルの曲もさらっと入っているのも良いんです。まさに「名盤」でしょう。
このアルバムは今でも割と流通しているので、ボカロ好きの皆さん、ボカロを聴いてみたいと思った皆さんはぜひ手に取ってみてください。

XFD:【公式】 ベノマ Trailer / かいりきベアENCORE ALBUM - YouTube

こんかいは完璧な「推し活」でした。ボカロでなくとも、コンピやオムニバスはいいものです。皆さんもぜひ自分の好きな分野で楽しんでください。

読んでいただきありがとうございました。

歌い手さんの話② くじらさん

前回、「yamaさんへの楽曲提供者」としてくじらさんを紹介しました。
くじらさんは、最近のボカロ・歌い手界隈ヒットの立役者ともいえる存在で、様々な人に楽曲を提供し、才能を発掘しています。

ボカロPとしてのくじらさん

前回のブログにも書きましたが、くじらさんはボカロPの1人です。「アルカホリック・ランデヴー」という曲でデビューし、エレクトロ色の強いサウンドが魅力の曲を投稿してきました。
くじらさんのボカロ曲の魅力は力強いv-flowerの歌声にあります。癖が強いサウンドなので苦手な人は苦手かもしれません。私は好きです。

アルカホリック・ランデヴー:アルカホリック・ランデヴー / Flower - YouTube

1stアルバム「ねむるまち」を発表したのち、くじらさんは歌い手さんとのコラボに乗り出します。

Case1:yamaさん

yamaさんについては前回「春を告げる」の楽曲提供について話しましたが、実は「ねむるまち」という曲でのコラボが初めてとなります。

ねむるまち:ねむるまち feat.yama (Official Video) - YouTube

ゆったりとした曲調にyamaさんの声があっており、まさに「神コラボ」ということができるでしょう。そして「春を告げる」のヒットを超え、yamaさんは有名アーテイストになりました。

Case2:Adoさん

Adoさんについては今まであまり(というか全く)触れてこなかったのですが、同い年で有名になったアーティストとして尊敬していて、なおかつツイキャスYouTube Liveで話される内容がとても面白く、大好きなアーティストさんの一人です。

さて、Adoさんはやはり「うっせえわ」という曲で有名でしょう。この曲を提供したのはsyudouさんという別のボカロPさんなのですが、実はそれより前に、くじらさんの曲を担当しています。それが「金木犀」という曲です。

金木犀金木犀 feat.Ado (Official Video) - YouTube

Adoさんの声はハスキーで力強い感じなのですが、これが当初のくじらさんの「強いv-flower」というサウンドにあっていたと感じます。私はこの曲が出た当時はAdoさんについて知らなかったのですが、この曲を大好きになりましたし、moraで買いました。

余談ですが、Adoさんに関しては「うっせえわ」が目立っていますが、個人的にはのちに出された「ギラギラ」という曲が好きです。(この曲の提供は「ヴィラン」で有名なてにをはさんです。)

ギラギラ:【Ado】ギラギラ - YouTube

Case3:水槽さん

水槽さんも歌い手さんの一人で、最近配信アルバム「首都雑踏」をリリースされた今アツいアーティストさんなのですが、この方もくじらさんと絡みがあります。
何と歌ではなく「映像」が先なのですが。

実は水槽さんは歌い手さんとして活動される前は写真家さんで、先ほど書いた「ねむるまち」というアルバムのクロスフェードに関わっています。(補足:「ねむるまち」という「アルバム」があり、そこに「ねむるまち」という「曲」が収録されています。)

クロスフェードくじら 1st full album 『ねむるまち 』クロスフェード - YouTube

歌い手さんとして「幽霊少女」をカバーしたのち、初めてのオリジナル曲として「アイリス」という曲をくじらさんから提供されます。そこからはオリジナル曲を連発し、アルバムの発売へと至ります。

アイリス:水槽 - アイリス (feat.くじら) "Iris" - YouTube

水槽さんは幅広い活動をされており、今後また紹介することがあるのではと思います。

以上がくじらさんの紹介となります。もちろんここには書ききれないような魅力があるわけですが、有名な歌い手さんとの絡みだけでもこれだけあるよ、というお話でした。最近はテレビに出られることも増えてきましたが、くじらさんを皮切りにボカロや歌い手さんの「表層化」も続いていくんだろうなと思います。

読んでいただきありがとうございました。

13分で書くブログ

こんばんは。今日は用事があり13分でブログを書かねばなりません。

我が家にはぬいぐるみがたくさんあります。先日もIKEAホッキョクグマのぬいぐるみを買ったのですが、それ以外にも水族館や動物園で買ったものをはじめとし、様々なぬいぐるみを所有しています。

一番多いのはクマのぬいぐるみで、IKEAで買ったクマ、ホッキョクグマや昔買った小さいシロクマ、大昔からある大きなクマなどがあります。かわいいですね。

大きいのでいうと、IKEAのサメちゃん、しろたん(ゴマフアザラシ)、オオサンショウウオなどがあります。ちなみにジンベエザメのぬいぐるみもありますがこの子はさして大きくありません。

その他キャラクター系で言うとポケモンからプルリルゴチム、オタチ、ICOCAのイコちゃんなどを持っています。ただこっちの方は多くありません。普通の動物の方が多いです。

ぬいぐるみは日常に癒しを与えてくれ、寝るときの抱き枕にもなります。私のベッドには大きなぬいぐるみ(ホッキョクグマ、サメ、オオサンショウウオIKEAクマ)が鎮座しており、抱き枕としても使用しています。昔は小さいシロクマ、セイウチ、ジンベエザメなどのメンツと寝ていたのを考えると本人の成長に合わせてぬいぐるみも大きくなっているように見えなくもないですね。見えないです。

まあたぶん今後もぬいぐるみは増えていくと思います。ついに枕も二つ買っちゃいましたし。増えたらTwitterかブログで報告します。

皆さんもぜひ、ぬいぐるみで楽しい癒しライフを送ってください。

今回はここで終わります。もう13分経ったので。ちなみにこの13分でTwitterやら見てたので、実質それより短いとか言ってたらオーバーしてる。予定の方を進めないと。というわけで今度こそさようならになります。

今週一週間はこんな感じになりそうです。

読んでいただきありがとうございました。

神椿スタジオさん

昨日(2021.3.13)、神椿スタジオに所属する花譜さんのライブがありました。私は花譜さんが好きなのですが、観測者(花譜さんのファンネーム)とまではいかないぐらいの人間なので、ゆるっと見てました。まあ引き込まれたんですけど。

花譜さんは、先日紹介したVSingerさんの一人で、現在は神椿スタジオの一員として活動されています。今回はその神椿スタジオさんの話をしていきたいと思います。
初めに断っておきますが、私は神椿スタジオさんに関してはほかのジャンルに比べて知識が少ないです。そのため紹介とか解釈というよりは推し活に近い形になると思います。まあきけばわかるよ。うん。

さて、神椿スタジオさんは私から見るとレーベルなのですが(まあ公式サイトにも「レーベル」って書いてあるしこの見方はあながち間違いではない)、実際は音楽だけではなく、イラストレーターさんや動画関係の方もいらっしゃいます。今回は音楽を大枠に話していきますが、バーチャルコンテンツを展開するレーベルとしては割と手広い(というよりかは、自分の事務所で多くのことを完結できる)場所であるととらえてください。

神椿スタジオ(以下敬称略)に所属されているアーティストさんの中で有名なのは、おそらくカンザキイオリさんでしょう。「命に嫌われている」で有名になったボカロPさんで、現在は同スタジオに所属するバーチャルアーティストの曲作りや、小説の出版などをされています。個人的には「あの夏が飽和する」が好きですね。
他にもボカロPさんを挙げると、Guianoさん、大沼パセリさんが所属されています。Guianoさんは「死んでしまったのだろうか」で有名、大沼パセリさんは「Corruption」が有名です。現在はセルフボーカルで活躍されています。
他にもEMAさん、ボカロPの大沼パセリさんが組んだDUSTCELLというユニットも神椿スタジオに所属し、「CULT」の発表を皮切りに精力的に活動されています。

その中で、特に多くのアーティストが活動されているのが、「バーチャルアーティスト」の分野です。神椿スタジオではイラストや3Dグラフィック、映像などが凝っており、他の方とはまた違った雰囲気を持つのですが、基本的な活動としてはVSingerさんと同じです。
昨日ライブを行った花譜さんだけでなく、理芽さん、春猿火さんなど6名のアーティストが所属しています。

そんな神椿スタジオの強さを目の当たりにしたのが、昨日のライブでした。
まずは歌がうまいこと。花譜さんについてはVSingerさんの方で触れましたが、それ以外の方々の歌もすごい。花譜さんのワンマンライブという体でしたが、理芽さん、春猿火さん、ヰ世界情緒さん、幸祜さんも参加され、実質総力戦のようなライブでした。
花譜さん以外の方々は名前や歌の片鱗は知っていたのですがちゃんと聞くのは初めてで、でもそれぞれの歌い方に魅了されました。神椿スタジオに所属するアーティストさんの底力を味わいました。

そしてグラフィック。花譜さんは特に自身の曲のMVでは3Dモデルを使っているのですが、ライブでもぬるぬる動く3Dモデルで歌っていました。モーションの滑らかさもさることながら、踊るなどの激しい移動、そしてライブの終盤ではステージを超えた位置の変化などにも対応しており、技術力の高さを感じました。
歌のバックに表示されるイラストも迫力があり、ライブに引き込まれる一要素となっていたと思います。

ライブの最後には様々な告知が行われました。花譜さんの次のライブに加え、小説やバーチャル世界へのメディアミックスも行うようです。今までしっかりと神椿スタジオを追うことをしていなかったのですが、これからの展開が楽しみになってきました。注目させていただきたいと思います。

神椿スタジオは、ボカロP、VSinger、グラフィック、そして既存のメディアを組み合わせてできる新しい形のレーベルです。ボーカロイドを取り巻く環境は刻々と変化し、日々新しい要素が誕生していますが、その中でも鮮烈な展開をしているのが、神椿スタジオだと思います。
この分野が好きな人はいつか通る道だと思います。是非感動していってください。

読んでいただきありがとうございました。

神椿スタジオさんのページ:KAMITSUBAKI STUDIO

歌い手さんの話① yamaさん

先日からボカロの話をしているとよく出てくる「歌い手」さんの話を今回から(何回かに分けて)していこうと思います。

まずそもそも「歌い手」さんとは何じゃらほいという話を。歌い手さんはニコニコ動画YouTubeに「歌ってみた」という動画を投稿されている方々のことです。「歌ってみた」の対象はボカロ曲だけでなく、というかむしろ何でもよくて、現状J-POPを歌っている人の方が多く感じます。体感ね。
歌い手さんは最近出てきたと思いきや、かなり昔からある概念で、かの有名なメルトショック(「メルト」(ryoさん))の関連動画がニコニコ動画の視聴数ランキングの上位に多数ランクインした事件)の発端も歌い手さんだったりします。ちなみにこれが起こったのが2007年です。
現在は「シャルル」(バルーンさん)や「ロキ」(みきとPさん)の「歌ってみた」動画の流行で、勢いをつけつつあります。

さて、そんな歌い手さんですが、近年サブカルからの脱却という新しい動きを見せつつあります。と書くと誇張かもしれないので、衆目に触れつつある、という風に落ち着かせるべきなのですが、そんなちゃちな言葉では表せないほどの人気は出ていると思います。多分。ここで賢しい人はYOASOBIさんが頭に浮かぶでしょうが、こちらは少し毛色が違うので後日扱います。
まあ何せ、歌い手さんがアニメやネットドラマなどの主題歌を引き受けることが増えた、という話です。あとはサブスクの拡大により、歌い手さんの曲が聞かれることが純粋に増えたということもあります。要は歌い手さんが人気になってきているということですね。

歌い手さんにもいろいろなタイプの方がいらっしゃいます。恐らく「外に出る」という意味での先駆者はまふまふさんやEveさんらになるかと思います。この方々は、もともと「歌ってみた」動画を投稿されていましたが、後に自分で曲を作るようになりました。
まふまふさんはそらるさんと組み、「After the Rain」というユニットとして、Eveさんは「ドラマツルギー」「ナンセンス文学」などの作品を経て、オリジナルの曲を多数投稿するようになりました。ちなみにEveさんの初期の曲はニコニコ動画ボーカロイドバージョンが上がっています。

そしてそんな中、注目を集めているのがyamaさんです。本題に入るまで長かったですが、今回はyamaさんを中心に話を進めていこうと思います。
yamaさんも、当初はボカロ曲の「歌ってみた」を投稿する歌い手さんでした。当然ながら、というとあれですが歌が非常にうまく(私も大好きです)、中でも、猫アレルギーさん(現:コメダワラさん)の「bin」という曲が人気を博します。

bin「歌ってみた」動画:[cover]bin/yama - YouTube

そしてそれをきっかけとして、猫アレルギーさんと「BIN」というユニットを結成、2019年3月16日に「チルドレン」という曲でデビューします。

チルドレン:チルドレン - BIN - YouTube

yamaさんはBINの活動と同時並行で「歌ってみた」動画の投稿を続けていました。しかしほぼ1年後に転機が訪れます。ボカロPであるくじらさんにより、「春を告げる」の楽曲提供を受けました。(2020年4月16日)

春を告げる:yama - 春を告げる (Official Video) - YouTube

これをきっかけに、yamaさんは「BIN」としての活動を行いつつ、歌手「yama」としての活動をスタートすることになります。
「春を告げる」は大ヒットしました。YouTubeの動画は2021年3月13日現在6800万回再生を突破しています。「歌い手」出身の歌手の中では珍しく、テレビにも取り上げられました。この後もエナジードリンク「ZONe」のプロジェクトに参加した「あるいは映画のような」、「恋愛ドラマな恋がしたい」の主題歌となる「真っ白」などを輩出します。ちなみに前者の曲はくじらさん、後者の曲はjohnさんというボカロPさんの別名義であるTOOBOEさんが担当しています。私は「真っ白」がめっちゃ好きです。

あるいは映画のような:yama - あるいは映画のような (Official Video) - YouTube
真っ白:yama 『真っ白』Music Video(Film Edition) - YouTube

他にもライブを行ったり、THE FIRST TAKEへの出演をしたりし、ついにメジャーデビュー。「麻痺」というシングルを発表します。

麻痺:yama 『麻痺』Music Video - YouTube

一方BINの活動も止まっておらず、2021年3月24日にはアルバムをリリースするようです。

yamaさんの独自性としては、流行ったことそれ自体もそうですが、固まったユニットとしてだけでなく、様々なクリエーターの曲を受け入れたことにあります。これは「歌い手」としてのスタイルにかなり近いです。
ヒットの立役者は「春を告げる」を制作したくじらさんとなりますが、その後の楽曲制作にはくじらさん以外の方もかかわっており、BINの活動も続けられています。Eveさんやまふまふさんなどの先駆者のように、自分で楽曲を制作されることは(もちろん今後される可能性は十分にありますが)まだありません。

このような点で、yamaさんは歌い手としてのスタイルをうまく応用して、ヒットした「元」歌い手さんであると解釈できると思います。今後のご活躍をお祈りしつつ、あわよくば「歌ってみた」動画も再開していただければと個人的に願っています。yamaさんの声が大好きです。

今回はここまで。以降は「夜」のつくアーティストさんや、ヒットメーカーとなったくじらさんなどの話もして行けたらなと思います。
読んでいただきありがとうございました。